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「草食系のための対米自立論」古谷経衡 を読んで

テレビやインターネットで活躍する保守派論客、古谷経衡氏の著書「草食系のための対米自立論」を読んだ。

 

この本の中で古谷氏は、日本人の心に芽生える「対米自立・自主防衛」の意識を、全5つのテーマに分けて検証している。

 

序章では、日本がこれまでアメリカの庇護のもとで平和を継続してきた一方で、アメリカと日本がこれまで維持してきた同盟が効力を持たなくなるにつれ、今後の日本に迫り来る大きな変化に対してどう対処すれば良いのかを全く考えていない、「考える」という行為に慣れていないと指摘する。

 

そして、日本がこれからの時代を右往左往しながら進んで行く様子を、古谷氏は「草食系」という言葉で表現しているのだ。

 

個人的に、3・11と映画「シン・ゴジラ」を紐付けし、日本人の危機意識のなさとアメリカに対する不信感を指摘した第1章が興味深い。

 

シンゴジラは既に映画館で観た。

 

キャラメルポップコーンを片手に観たその映画を、3・11や対米自立といった社会問題と対比する意識は当時のぼくにはなかった。

 

古谷氏は、「ゴジラ」と「津波」を対等に位置づけている。

 

すなわち、日本の国家存亡に関わる重大な事態だとしている。

 

その事態を目の前にして、日本政府、日本国民は無力である。

 

なぜなら、そのような事態を想定する意識(危機意識)が日本人には皆無だからだ。

 

さらに、映画内での、日本政府からの協力要請に対するアメリカ政府の拒否反応についても触れている。

 

これは、福島原発事故に際し、アメリカ政府が在日アメリカ人に対して、福島原発半径80km圏内からの退避、自主的な国外退避を指示した布線にあるのだという。

 

つまり、シンゴジラでの描写と同様、日本が何か重大な事態に陥った時、アメリカは日本を助けてくれない。と同氏は指摘する。

 

最後に、「日本を守るのは、日本人しかいない」と結論づけている。

 

その他の章では、ドナルドトランプ政権の誕生を日米同盟の大きな転換点、対米自立のチャンスだと定義し、親米保守の望むアメリカの保守政治(レーガン保守)の終焉を指摘している。

 

ぼくは日本のこれからを考えた時、対米追従的に考える。

 

つまり、親米保守であり、日米安保法制に対しても賛成の立場である。

 

この考えに変わりはない。

 

しかしその一方で、日米同盟を維持しつつ、より強固な自己防衛の必要性があることを、この本から学んだ。

 

自分の国は自分で守る。

 

この点については大いに賛成である。

 

徐々に、自己防衛の議論を進めていくことが重要であると考える。

 

 

 

 

草食系のための対米自立論 (小学館新書 ふ 5-1)

草食系のための対米自立論 (小学館新書 ふ 5-1)